Daiji Blog

青やシアンマゼンタイエローの加法色

公開

僕は色について素人です間違っていたらすみません

はじめに

奥村先生がこんなツイートをしていました

白が正答なのですが黒の票が61.9%と最も多く期待通りの結果だったのではと思いますCMYと聞いたら減法混色で黒になる!と反射的に答える人が多いことが良く分かります

問:R(赤)・G(緑)・B(青)を混ぜると、(ほぼ)白になります。では、同じ条件で、C(シアン)・M(マゼンタ)・Y(黄)を混ぜると、どんな色になるでしょうか? Haruhiko Okumura

Grok2の解説も期待通りの誤解をしていて嬉しいです

Cyan, magenta, and yellow are subtractive primary colors used in printing, where mixing them ideally results in black due to the subtractive color mixing process, not white as with additive colors like RGB. The poll in the post reflects a common misunderstanding or curiosity about color mixing models, where many might expect a similar result to RGB, but in CMY mixing, the combination of all primary colors leads to a darker result, closer to black. In Japanese culture, manga often uses black and white for practical reasons like production speed and cost, which might influence how color theory is perceived by the audience of the post, given the cultural context of the poster. Grok2

解説

奥村先生の解説は加法混色と減法混色にあるのでここでは色覚的な観点から簡単に解説します

青を混ぜて白色になるということは加法混色をしたことになりますなぜ青を加法混色した場合に白色と知覚されるのでしょうか

人には3種類の錐体細胞L錐体M錐体S錐体がありそれぞれ別の特性を持っています錐体の反応が神経系で処理され色を知覚します多彩な波長を持つ複色光では3種類の錐体が反応し白色と知覚されます青の加法色も同様の理由で白色として知覚されますシアンマゼンタイエローの加法色も白色と知覚されますもしシアンなどが複色光だとしても最終的に各錐体がいい感じに反応していれば白色として知覚されます

錐体細胞の波長特性

青の単色光の波長を625nm535nm465nm1として錐体の反応は次の表の通りになります2青を中間混色3することで錐体の反応が平均的になったとします4各錐体が反応していることから白色明るい灰色と知覚されることが想像できます

Lの反応Mの反応Sの反応
625nm0.47990.08560.0000
535nm0.82570.96890.0081
465nm0.08070.14450.7383
赤緑青の中間色0.46210.39970.2488

実験

残念ながら僕は赤青やシアンマゼンタイエローの光源5は持っていないですなのでRGBディスプレイを搭載するMacBookを用いて簡易的に実験します

#FF0000#00FF00#0000FFを交互に配置した画像を作成しました

#FF0000、#00FF00、#0000FFが交互に配置された画像

これを暗い部屋で確認したところ白色に見えました一般的なRGBカメラで撮影した6場合でも白色になりました加法混色中間混色により白色グレーになることを実感できました

#FF0000、#00FF00、#0000FFが交互に配置された画像をディスプレイに表示し撮影した写真

同様にシアン#00FFFFマゼンタ#FF00FFイエロー#FFFF00を交互に配置した画像を作成しました

#00FFFF、#FF00FF、#FFFF00が交互に配置された画像

これを暗い部屋で確認したところRGBに比べ2倍程度の明るさの白色に見えましたこれは奥村先生の解説の通りです青の時に比べてちょうど2倍光っているので当たり前ですやっぱり色々な光源を持っておきたかったなと思います

#00FFFF、#FF00FF、#FFFF00が交互に配置された画像をディスプレイに表示し撮影した写真

最後に

色って難しい

参考

  1. 奥村先生のツイート
  2. Grok2の解説
  3. 加法混色と減法混色
  4. CVRL Cone Fundamentals

脚注

  1. RGBディスプレイに近くなるように波長を適当に決めました

  2. 有効数字は気にしていないです温かい目で見てくださいすみません

  3. 各色を高速に切り替えるなどして視覚的に混ぜるなどの中間混色は広い意味で加法混色の1つです

  4. 実際には単純な平均値にはなりません

  5. マゼンタの単色光は無いといえます虹を見てマゼンタを感じる人は少ないでしょうマゼンタは赤と青の複色光として扱われることが多いです

  6. Pixel 9 Proの広角で標準アプリで撮影しました